人生には、順調にいってる順境のときと、逆境のときがある。
その逆境のときに、つぶれちゃう人と、つぶれないで伸びる人がいるんだよ。
伸びる人っていうのは、逆境をうらまないんだよ。
だから、「何で、こんな目にあうんだ」とか、逆境をうらんだり、天をうらんじゃダメなの。
わかるかな?
昔ね、西郷隆盛が勤皇派の運動をしてたときに、殿さまの反感みたいなのを買って、島に流されちゃったことがあったの。
そのとき、西郷さんは逆境を嘆かずに、「韓非子(かんぴし)」を読んだりして、勉強してたんだよね。
それで、島を出て行ったとき、スゴいエラい人になっちゃったんだよ。
もし、島流しにあわないで、西郷さんが京都にいたら、きっと殺されてたよ。
西郷さんは、島に流されて命拾いをしたうえに、その間、勉強もできたんだよ。わかるかな。
要するに、逆境のときにクサってないで、やらなきゃならない勉強、というのがあるんだよ。
人生ね、「いや?、今日は運がいいな」っていうのがあるだろ。
だけど、みんなは「本当に運がいい」ということがどういうことだか知らないんだよ。
「運がいい」って、勉強する機会を与えられる、ってことなの。
それで、それがちゃんと自分の身になってるんだよ。
勉強もしないで、うまくいったものを「運がいい」と思ってるけど、そんな運は偶然きたものだから、勝手になくなるんだよ。
それで、その運がなくなったとき、高いところから落っこちたのと同じように、大ケガをするんだよ。
元の位置に戻るんじゃないんだよ、たたきつけられる。
元の位置にドンと落ちるから、ケガするぞ、上がれば上がるほど。
高いところから下に落ちて、ドンとたたきつけられるから、スゴい痛手を被るの。立ち上がれないほどの痛手を被るんだよ。
だけど、経験して学んで上がっていった人、着実に上がっていった人は、めったに落ちないんだよ。
だって、上がり方を勉強して、着実に上がってったんだよな。
だから落ちないんだよ。
だから、勉強もしないて上がってっちゃった人は、上がり方をあわてて勉強して、実力をつけなきゃいけないんだよ。
それで、本当は、勉強できる機会を神が与えてくれたことを「運がいい」っていうんだよ。
だから、うまくいかないときは、その逆境を嘆いたりしてちゃダメなんだよ。
「オレはがんばってるのに、世の中がどうの、あいつがどうの」とかいってないで、「天がオレに勉強のチャンスを与えてくれた。今、このときは、天が自分に与えてくれた学びの時間なんだ」って。
自分が順境に戻ったときのために、一生懸命勉強して、その逆境を無駄にしちゃいけないの。
第一、「世の中がどうの、あいつがどうの」とかって、普通なんだよ。
普通のことをやってて、人よりエラくなろうったってムリ。
だって、普通なんだから(笑)
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